ヴァイブ
「何…?いきなっ…り?」

声がうわずりながら、聞く。

「七海も俺の事、好きでしょ?」

私の質問を質問で返す。

「だから、好きじゃないって。」

「素直じゃないな。そんなんじゃ、いつまで経っても俺とSexは出来ないよ?」

「すればいいだろ?」

「愛のないSexはしないって言ったしょ?」

「玲二が私の事、好きなら愛ってヤツはあるんじゃないの?」

「七海も俺の事を好きじゃないと、愛のあるSexはできないしょ。」

「そんなのっ…
知らねぇよ…。」


玲二との掛け合いがどうとかじゃなくて…

何でか、早くなってる心臓が許せない。


「七海…。」


玲二が両手で私の頬を覆って

唇と唇がぶつかりそうなぐらい近い。

玲二は、私を見てるけど、

私は、見ない。

「七海?」

「何?」

「俺を見ろ。」

「やだ。」

「七海。」

「ヤダって…!」

勢いよく玲二の手を振り払った。


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