ヴァイブ
「はっ?」

翼はマヌケ面で私を見た。

その顔を見てるのも嫌だったから

翼を押し倒して、馬乗りになった。

「ヤラセてやるって言ってんの。」

私の髪が翼にかかる。


この男が私とヤル事で、

二人の仲に亀裂が入る。


そうなれば、いずれは別れる。

琴子も私に寄り付かない。

まぁ、殴られるかもしれないけど。

いいや、別に。


私の目的は、二人の仲を壊す事だし。


ヤリたい盛りの雄一匹、発情させるなんて簡単。


この格好で、股間を刺激すればいいだけ。

後は、旨そうな獲物を目の前にした獣が食いつかないわけない。


この男も…。


「早くヤレよ…」

そう言いながら、私は翼の股間に手を伸ばそうとすると

強い力で押さえられて

勢いよく起きあがった。

その反動かワザと命中させたのか

翼の頭突きを額にモロにくらう。


「いったぁ~いっ!!」

私は、額を押さえながら叫んだ。

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