ヴァイブ
「まだ飲む?」

ペットボトルを片手に聞くと

「うん。おかわり。」

グラスを私に渡した。

ついでからまた響に渡すと

それも一気に飲み干す。

「七海が珍しく俺に優しい。」

ボソっと響が呟いた。

「は?」

「七海って、いつも俺に冷たいじゃん。
あの初めて会った日に、冗談で友達を襲うって言った時から。
俺って七海に嫌われてるんだなぁ。と思って。」

「ってか、好きでも嫌いでもない。
あんたに興味がない。」

「あ~。やっぱり冷たい。」

「それに、あんたの作り話の過去を聞いた時間が無駄。」

「作り話…?」

「初めて店に行って、私が倒れてココであんたの話しを聞いただろ。」

「あ~…
アレは、作り話なんかじゃないよ。
マジな話し。」

「ふ~ん。まぁ、どっちでもいいけど。」

ペットボトルをテーブルに置いてから
またソファーに座ると
フラフラと千鳥足になりながら、響も私と向かい合ってソファーに腰かけた。


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