ヴァイブ
だけど、あんだけ小さいと自分の気持ちに
ものすごく『素直』なんだよな。

小さな体で小さな欲求を
素直に行動に移しただけなんだよな。

…きっと。


仲良く手を繋ぐ幼い恋人を
微笑ましく見ながら
わずかによぎった言葉は

羨ましいな…

…だった。




私の欲求は…

玲二とのSexだった。

ただ、それだけだった。



それだけだった…ハズなのに…


なんだろう…?

この気持ち?

おかしな胸の内。

何…?


そう考え始めると
玲二に触れたくなった。


携帯を見て時間を確認すると
いつの間にか家を出てから二時間は経っていた。


「よしっ!」

かけ声と共に立ち上がった。


チューしてた愛らしい恋人が、すべり台で遊ぶのを見届けてから、
公園を出る。


玲二が起きるにはまだ、少し早いけど
朝ご飯でも作ってやるか。


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