ヴァイブ
あの可愛い恋人のおかげか

私は和んだ心で帰り道を歩く。



…『好き』とまでは言わないけど

玲二に触れたいと思ったのは事実だから

Sex抜きでもいいからもう少し近くに……

………いたい…。





家に着くと、
玲二が既に起きていて
キッチンでガタゴトと何かをやってる。

「何やってんだよ?」

私が声をかけると玲二はすぐに私を見る。

「七海。どこ行ってた?起きたらいないし。携帯も留守電になるしさ。」

玲二はどうやら魚焼き機から塩鮭を出してる様だった。

「えっ?留守電?」

鞄の中から携帯を出すといつ押してしまったのか
マナーモードですぐに留守電の設定になる様になってた。

「あ~。ごめん。」

「帰って来たしいいよ。浮気でもしてるのかと思った。」

塩鮭を乗せた皿をテーブルに置きながら、私を見てニヤっと笑う。

「してねぇよ!」

ぶっきらぼうに言う私。


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