ヴァイブ
その事で逆恨みした女達が、流した噂。

まぁ、よくある事だけど。


上級生の中にも、
私に男を取られた。と勘違いしてる女がいて、

私は呼び出された。


学校の人目が付かない一角に。


上級生がズラリと並んで、4、5人いる。

みんな、私と同じ様にスカートは短いし、指定外ベスト。
髪は茶色にピアス。

規則違反してない所を探した方が早い様な女達が私を一斉に見てる。


その中を、
私を呼びに来た女が私の腕をグイッと引っ張った。

「琴子!コイツだよ!ユリの男を寝取ったの!!」

は?寝取った?
何、言ってんの?
この女。


「お前、ユリに謝れよ!!」

その女は、ユリと言う女の前に私を立たせた。

何で?

「つ―か何だよ、その格好!?」

つ―か、それって本題からずれてるよね?


「はぁ~」

私は、聞こえる限り大きい声で溜め息をついた。

「は?お前、何その態度!?」

女がキンキンした声で怒鳴る度、
頭が痛い。


「私、何の事を話されてるか全然わかんないんだけど?」

腕を組んで、私を囲む女達を見た。

「あっ!?お前、何そのタメ口!!」

この女、怒鳴る事しか出来ないの?

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