ヴァイブ
「…っき…ん…っあ…ひびっ…きっ…んぁ…」

その声が聞こえる度、

私の心臓が

ドックンドックン

と早くなっていった。

玲二と再開した時の様に。

「…っはぁ…ん…ぁ…」

響の部屋のドアに目をやると
少しだけ開いていた。

ドックンドックン…

「…っあぁ…んっ…」

喘ぎ声…

ドックンドックン…

徐々に加速する心音。

「七海。響もSexしてるみたいだから、俺達はホテル行こっか。」

そう言った玲二の言葉を無視して

私は響の部屋のドアに少しづつ近づく。

激しく唸る心臓の元をこの目で見たいと思ったから。


ドックンドックンドックンドックン…

「…っあ…んぁ…」

耳に入るのは真帆の声なのに

「…あぁ…ぃっ…あぁ…」

別の女の人の声が頭の中で響き始めた。

「おいっ。七海?」

玲二が私の腕を掴んだけど、勢いつけて体を振って払う。


「七海?」


ドックンドックンドックンドックン…



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