ヴァイブ
「ごめん…」

父の謝る声を背にして

「いいよ…
怒ってるわけじゃない…」


リビングを出て、自分の部屋を向かう。


時間は深夜零時を回っていたし、

久しぶりに自分のベッドで寝ようとシーツを取り替えた。


その上に座って、
母からの手紙をゆっくり開けた。


宛名と同じでキレイな字がズラリとならんでいる。



『七海へ』


最初の一文を読むと、母の声が聞こえた気がした。

私は、一字一字を目で追う。





―――…手紙を読み終えた私は、
電気を消して眠りにつきながら

母に会いたい想いが強くなっていた…



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