ヴァイブ
「それで…自分の夢を親父に伝えると猛反対。

でも、どうにか粘って条件をクリアしたらいいよ。と言われた。」

「条件?」

「親の援助は一切なしで一年で百万。五年で五百万を貯める事が出来たら許すって。
もちろん、家を出て一人暮らしをしながら。」

「一年で百万?
それって、かなり大変じゃない?」

「大変だよ。
でも、その条件を出されたのが高三になってからすぐの頃だから、
どんな仕事につけば、その金額を貯めれるかねんみつな計画を立てたんだ。」

「計算高かっんだ?」

「そういうわけではないけど、

とにかくお金を貯めて認めてもらわないとダメだ。と思ってたから。」

「ふ~ん…」

どんどんと知っていく玲二の過去。

ミステリアスな部分が剥がされて
妙な親近感。

玲二も普通の生活を送ってたんだって言う安心感。


だって、知るまで玲二って

不思議過ぎて、超能力でも使えるんじゃないかって

本気で思いそうだったから。


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