ヴァイブ
大好き
「ここなら…あの信号を右に曲がって、真っ直ぐ行くと青色の屋根の家があって、大きな柴犬を飼ってるからすぐにわかると思いますよ。」

そう教えてくれたおばぁさんは、
これから買い物に行くのか手提げ袋をぶら下げて
目的地の説明してくれた。

「ありがとうございます。」

丁寧にお礼を言うと

「いえいえ。」

と笑顔を向けてくれた。


玲二が運転する車に乗り込んで

「あの信号を右に曲がって真っ直ぐだって。」

おばぁさんの教えてくれた道通りに玲二に伝えた。

「了解。」

玲二が車のアクセルを踏む。



玲二の話しを聞いた後、

お母さんに会いに行くと話したら

連れて行ってやる。と言ってくれた。

仕事もあるからいい。と断ったけれど

響が帰って来たから任す。と私をココまで連れて来てくれた。


車でおよそ二時間の距離が

お母さんからの手紙の裏に書いてあった住所の場所。


もうすぐ…母に会える。


道中…

私は、母の手紙の文を

一文字づつ思い出していた。



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