ヴァイブ
「もしもし、響?」

「真帆?今から来て。」

「えっ?」

「早く。真帆に話したい事がある。」

「な…に?」

「来てから話す。」

そう言って俺から電話を切った。


30分もしたら、少し汗をかきながら真帆がやって来た。


きっと、急いだんだな。

と思うと、少しだけにやけた。


部屋に入ると、真帆は迷う事なくベッドに座った。

「話しって…何?」

恐る恐る、真帆は聞く。

「ん~…?」

惚けながら、真帆をそのまま押し倒した。

「響…?」

不安そうな顔する真帆の唇に、軽くキスした。

真帆は、これからスル事を察して、何も言わない。


これじゃ、ホントに都合のいい女だよ?

真帆。

俺は、そんなのはダメだと…

本気で思った。


真帆は、受け身体制で、少し体を固くしながら、

俺の動く指先に反応を示す。


「真帆…?」

「…っえ?」


いつもなら、押し倒したらすぐに脱がすけれど

今日は違う。



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