ヴァイブ
「ヤバい…何か…変に緊張してきた…」
両手で鼻と口を覆った。

心臓のドキドキが止まらない。

期待から来る鼓動。

でも、もし違ったら…

同姓同名だって、十分に有り得る。

名前の漢字だって…

耳で聞いただけだから、
琴子が持ってた名刺の漢字なのかどうかは、定かではない。

それでも、少しの望みにかける。


「珍しいね。七海がそんな緊張するなんて。ちょっと笑えるんだけど」

足を組みながら、クスクス笑う琴子。

「上級生に呼び出されても、平気な顔してたくせに。」

「それとこれは別だよ。
快感に近づけるか、また遠ざかるかの問題だし。」

「本人だったら、Sexするの?」

「当たり前じゃん。絶対にスル!」

だって、
あの快感が欲しくて、行きずりの男達とSexしてたんだから。

本人とまたSex出来るなら、
私の目的は果たされるんだ。


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