ヴァイブ
店に入る前にした深呼吸と同じ様に、
今度は、大きく息を吸う。

息を吐きながら、トイレから出る。

席に戻る時に、何気なく、カウンターを見る。

すると、

従業員らしき人が一人増えている。

まさか…

目を凝らしてよく見る。


…っ…

まさか…

少しづつ、その人に近寄って行った。

まだ、後ろ姿しか見えない。

振り向け…!

心の中で願うと、タイミングよく
その人がこちらを見た。

………!!

「…っあ…」

私は、言葉を失ってその人から視線をズラさない。



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