ヴァイブ
「まだ大人になりきれないってか、やっぱり彼女の事、すげー好きだったし、裏切られた気持ちが今でも俺を傷つける事があるんだ。

玲二にあって、少しは救われた気はするけど、
やっぱダメだよな。

そればっかりは、自分の中でどうにか整理しなきゃ…。

だから、たまにさ、埋まらない程、寂しくなった時に適当な女見つけて連れ込んで…

だけど、おかしいんだ。

ここに来る前は、あんなにぐっすり寝れてたのに

ここに来てからは、余計に虚しくなるだけなんだよな。」

私は、響の話をただ聞いてるだけだった。

「悪い!初めて会った人にこんな重い話し。」

響は、伏せてた目を私に向けて笑う。

「いいよ。別に。暇つぶしにはちょうどいい。」

私の冷たい言葉に

「俺の人生は暇つぶしかぁ~!」

冗談っぽく怒った。

フフ…

力なく笑う。


初めて会った人に、こんな風に話せるなんて…

私には出来ない。
したくない。
触れて欲しくない。




気が付くと、時間は午前四時半。

店は既に終わってるだろう時間になってた。


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