ヴァイブ
「ところで、七海。何か飲むか?」

玲二に言われて

「じゃあ、カシオレ。」

「了解。」

注文したモノを作り始めた。

グラスいっぱいにアイスを入れて、カシスリキュールを入れてからオレンジジュース…

その様を眺めていたら

「玲二さんの知り合い?」

「えっ?」

隣の席に座っていた女に話しかけられた。

パッと見、大人しそうな感じ。

「私、結構よくこの店来るから、常連の人の顔ってなんとなくわかるけど、
貴女は、初めて見る顔だから…
玲二さんと仲良さそうだし、知り合いかなって思って…。」

「だったら、何?」

私は、少し不快感を感じながら答えた。

「えっと…だから、どうって事ないんだけど…」


手をカウンターの下でもじもじさせながら、
何かを言いたそうにうつむいている。


会話を続けられないなら、話しかけんなよ。


そう思っていたら

「真帆は、響とも仲がいいのか聞きたいんだよね?」

玲二が私の前に、出来上がったカシオレを置いて言った。


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