ヴァイブ
彼氏が一人、変わる度に

私の周りにいた友達が一人減る。


みんな

「男遊びが激し過ぎでついていけない。」

口を揃えて言った。

「××君の事、好きだったのに、七海に取られた。」

勘違いで逆恨み。

「ヤリ捨てされてるのはアンタの方だから。」

負け惜しみにしか聞こえない。



中学を卒業する頃には

私に『友達』と呼べる子はいなかった。

いらなくなってた。

『一人でいい。』


と思った。








…私にも、

さっきの真帆みたいな純情の頃があった…


ゴロンと寝返りを打つ。


一人じゃ、この玲二のダブルベットは広すぎる。



純情の頃は、あったけれど今は違う。

そんなのいらない。

いらないから、真帆を見るとムカつく。

私が、捨てたモノを持ってるから。

真帆が悪いわけじゃないけど…


イヤだ…


別に、自分の性格がいいとも思わないけど

スゴくイヤな女になる。

真帆を見ると…

だから、二度と話したくない。
顔を見たくない。


そう思っても…


傷ついた後の真帆の顔を見て

「同じだね。」

ってしたたかに笑いたい

自分が


…自分でも怖い…


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