倶楽部シェルター蝶

倶楽部シェルター蝶の赤いボタンを押した。


扉が開いた。


俺は、その中に入りながら由実ちゃんの顔を見ないように、手を振った。


これ以上若い女の子と話していたらそちらに、行ってしまいそうだったしキャバクラって言うのは最近流行りで高いとホームレス仲間に聞いた事があったから、なるべく避けたかった。



中に入るとエレベーターになっていた。エレベーターの中でシャワーのように水が沢山出てきた。


ただいま放射能洗浄中とエレベーターから声がした。


それが終わると風があちこちからでてきた。


ただいま防護服を乾かしています。


少々お待ちくださいとまたエレベーターから声がした。


しばらく風に当たっていると風が止まって、ではどうぞとエレベーターが言った。



エレベーターの扉が開いた。五十畳程のフロアがあった。



蝶ネクタイを、締めたボーイが膝をついて言った。



「いらっしゃいませ。
倶楽部シェルター蝶へようこそ防護服とお荷物は、あちらのロッカーへどうぞ。」


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