倶楽部シェルター蝶
和服姿の女が駆けよって来た。
今日テレビで観たママだった。
「どうもいらっしゃいませシェルターは何番ですかね?」
実物を、見ると更に美しかった。
そう言えば、俺は、五年は女性とまともに口を聞いてなかった事に気付いた。
ママからは、良い匂いがした。
俺は、かなり緊張しながら答えた。
「四番です。」
ママは少しだけ驚いた顔をしたが直ぐに俺の手をひいて、こちらへとだけ言った。
少し暗い中でみると全てボックス席になっていてお客は六人いた。
皆一人で来てるらしく一つのボックスに、二人は女性がついていた。
俺は、奥の一番広いボックス席に連れて行かれた。ママは俺に座るように即した。
俺は、おずおずと座りながら聞いた。
「あの~荷物の中に野菜と……」
「あら。後でいいのよ。
それに今日は新装開店の日だから、何も無くても良かったんですよ。
私はここのママの君子です。
今日無線した方ね。今後ともよろしくお願いします。お名前は?」