キミがいなくなるその日まで
運命という名の





人間は生まれた瞬間から人生が決まっている。

それを人は運命(さだめ)と呼ぶ。


だから私はもがく事も変わる事もせず今まで生きてきた。


だからだろうか?


今、死ぬか生きるかの別れ道なのに何も感じない。だってもう運命は決まっているんでしょ?


私はそれに従うだけ。

難しい事じゃない、私にとっては簡単な事なの。



『マイちゃん、カーテン開けたら?今日はすごく天気がいいのよ』


私はその声に反応する事なく、布団に顔をスッポリ埋めて横になっていた。


そんな反応の無さにその声の主は静かに私の部屋から出て行く。


パタンとドアが閉まる音と同時に私は布団を剥ぎ、ドアの方を見てため息をついた。


確かに外はいい天気だ。

白いカーテンからは眩しいくらいの光が漏れている。

─────でもそれがなに?


いくら晴れていても例え雨が降っていても私には関係ない。


私の居場所はここだけ。


白い天井に白いベッド。

白いカーテンに日焼けを一切してない白い肌の私。聞こえるはずのない白衣の天使の声が幻聴のように聞こえてくる。



「今日も相変わらずだったわ。話しかけても無視だし」

「最近の若い子は皆そうよ。妙に冷めてるって言うか…愛想がないよね」

「でも仕方ないのかもね。一番遊びたい年頃だし、
色々したい事もあるだろうしね」

「そうよね。まだ17歳だもんね。可哀想に」


そんな声が繰り返し繰り返し
頭の中で流れてる。


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