キミがいなくなるその日まで




でも私は本当にシンへ恋愛感情はない。

勿論、シンの事は好きだよ。嫌いな訳がない。
だけど………………



『なんか今日のマイ大人しいね』

今はシンの病室で折り紙のレッスン中。あんまり乗り気じゃなかったけど一人で居ても暇だし。


『そう?いつもと変わらないけど』

いつも文句ばかり言ってる私がさっきから黙々と作業をしている。


『ねぇ、見て見てラッコ』

シンは日に日に折り紙のクオリティが上がっていく。私が折れるのは鶴とアサガオだけ。


『さっき看護師さんに言われたんだけど12月に小児病棟でクリスマス会があるんだって。そのツリーに俺の折り紙飾ってくれるらしいんだ』

シンはそう言って出来上がった折り紙を見せてきた。それは星やトナカイ、そしてサンタクロース


『へぇ、可愛いじゃん』

こういうのってすごく大事だと思う。特に小さい子供はイベント事が好きだから。


『俺も小児病棟にいた時クリスマス会やってもらったけどあの瞬間だけはすごく楽しかったな』

シンが珍しく昔の事を話してくれた。


『それなら今年は一緒にやろうよ。クリスマス会って大げさなものじゃないけど私小さいツリー持ってるから』


プレゼントもケーキもない。

それでも何もやらずに通り過ぎるよりはいいでしょ?


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