キミがいなくなるその日まで
『ここに置こうか』
シンはツリーをベッドの横のテレビ台に置いた。
二つのロウソクに挟まれて真ん中には可愛いツリー。
ツリーの裏面のスイッチを入れるとロウソク同様にチカチカと明かりが灯った。
それは赤から黄色、青へと変化して最後には全色が光る。
絶対ショボいと思っていたのに全然そんな事なくて、むしろ今までで一番綺麗かもしれない。
『マイ、こっち』
シンはいつの間にベッドに入っていて、何故か布団をめくって待っている。
ちょ、ちょっと待って。
これは一体どうゆう意味?
『そんな所に立ってたら見つかるでしょ?同じ布団に居たら最悪マイが潜れば大丈夫だし』
『え、いや、でもそれは………』
『早くっ!』
私は気持ちの整理が付かないままシンに急かされてしまった。なんかすごい恥ずかしいけど確かに突っ立ってる訳にもいかないし。
渋々シンの布団に入ると中は暖かくて勿論、肩や足が当たってしまうほど近い。
────ドクン、ドクン。
むしろこの状況で見つかった方がやばくない?
色々心臓に悪いんだけど。
体の硬直が取れない私を見てシンはクスッと笑う。
『マイ一瞬変な事想像したでしょ?エッチだなぁ』
『ち、違うっ、私は………』
と、また声が大きくなりそうになり反論するのを途中で止めた。