キミがいなくなるその日まで
┗儚い夢
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気が付くと私は駅のホームにいた。服装は何故か制服でこれは現実じゃないと直感で思った。
もしかして夢?
それともこれが天国ってやつ?
どこの駅か分からないけど何だか懐かしい気持ちがする。吹き抜ける風にスカートが揺れながら、
私はただ白線の内側に立っていた。
『────1番線に上り電車がまいります』
そんなアナウンスと共に電車が駅に到着した。
電車はとても真新しくて中は誰もいない無人の車内。プシューッとドアが開き私が入ろうとすると……………。
『ダメだよ』
そんな声にハッとして顔を上げると電車の中にシンの姿が。
『シンっ!』
嬉しくて駆け寄ろうとしたけど、シンがそれを手で制止した。
『マイが乗る電車はこれじゃないよ』
なんで?私もシンと一緒に行きたい。せっかくシンに会えたのに私は触れる事さえ出来ずにいた。
『シンは私と離れても平気なの?私は嫌だ。いつもみたいに手を握ってよ、シン』
『………』
私の言葉にシンは何も返してくれない。
それが寂しくて私達は同じ気持ちじゃないのって腹が立った。
『…………シンは私が嫌い?嫌いになったの?』
だから何も言ってくれないの?
だから私を置いていくの?