キミがいなくなるその日まで


───────────
─────


いつも静まり返っている私の病室から笑い声が漏れている。


お昼過ぎに来た友達は全部で3人。名前はアキコ、杉ちゃん、ナナミ。高校に入学してから仲良くなった友達でみんな同じクラス。


『ってかマイ元気そうじゃん!何か長期入院とか聞いたから心配したよ』


友達は学校を早退してきたらしく、服装は制服だった。

着崩したYシャツに短いスカート。私もこの間まで同じ格好をしてた。


『うん、全然元気だよ。みんなも元気そうだね』


1ヶ月振りに会う友達は勿論全然変わってない。

でも一番驚いたのはこうして笑ってる自分自身。


あれだけお見舞いに来られるのが嫌だったくせに案外普通に喋れてる。

それが愛想笑いなのか、それとも本来の自分なのか良く分からない。


『うちらは超元気だよー!だから元気分けに来たのにマイ普通に元気だしね』

あははと笑う光景はまるで学校の教室に居るようだった。

その後もくだらない話で盛り上がり、ふっと話は別の方向へ。


『ってか来週の文化祭、マイは参加出来ないんだよね?』



< 31 / 183 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop