Neverland

「平野さん?具合悪いの?大丈夫?」

静寂している教室で先生がクラスの女の子に注意を向けた。

どうやら、うつむいたまま全く動かないので気になったらしい。

「すいません、具合が悪いので保健室に行ってきます。」

そう言って彼女は後ろのドアから出ていった。

「土日明けだから疲れちゃったのかな?はい、じゃあ続きからね。」

最近の子は困ったもんだねと言いたげに先生は出席簿にさらさらと書き込み授業に戻った。

授業に戻ったと言っても、ただ話ながら黒板に書くだけの一方的な授業。

なかなか集中できない彩花はペンをくるくるさせて、時計を気にした。

授業はあと15分くらい。

授業が終わったら昼休みだ。



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