Neverland

「彩花ってさー、なんか冷めてるよね。」

授業が終わってお昼を食べようとしていた時、佳奈にそんなことを言われた。

「もしさ、私がここから居なくなって他のグループに行っても彩花はこのまま1人でご飯食べてるでしょ。」

思ってもない話の話題に、なんとなく不安になった。

「どうしたの?」

佳奈はすばやく訂正するように答えた。

「彩花ってさ、あんまり感情出さないから、悩んでるかなって思うの。喜怒哀楽がうすいってゆうか。そこが好きなんだけどね。」

さっきの不安の衝撃で一気に安心した。

「やっぱ、それって性格の問題だよね。アハハ、今朝、雄に同じような事言われた。」

「同じような事?なんて言われたの?」

「えっと、子供の頃から子供らしくないって。もっと中学生らしくしろーとか。」

「西川くんと幼馴染みなんだっけ?彩花?」

「うん。引っ越して初めての友達だったよ。それから小学校から一緒。幼稚園も1年だけかぶったかな。」

「へー、じゃあ西川くんが一番彩花の事知ってるかもね。彩花友達少ないし。」

「うるさいな、でもどうだろ。私、雄になんでもかんでも話すわけでもないし。」

「ふーん。そっか。」

佳奈は何を考えたのだろう?

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