Neverland

自分の家と作りは同じはずなのに、この家とは何か違って感じた。

その時の何かは解らなかったけど、部屋はストーブで暑いくらいだった。

きっとおばさんが暖かくしておいてくれてたのだろう。

リビングに連れていかれると、雄は夢中で弟とゲームをしている。

「そこに座って待っててね。」

私は黙ってイスを引いて座り窓を見た。

こうしてる間に、ママが来てたらどうしよう。

夕焼けの日の色が綺麗なグラデーションを作っていた。

(やっぱりもうちょっと待ってればよかった。)

考えれば考えるほど胸の中で後悔が生まれ、だんだん不安として大きくなっていった。

「やったー!」

急に大きな声がして、私はびくっとなり、声のする方向を見た。


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