崩壊家族
先輩にはかわいがられて、後輩には慕われる。
そのうえ顧問からも、一目置かれている存在だ。
服部くんを遠くから見つめているだけだったけれど、それでも私は幸せだった。
彼が、いつか私を見てくれると願っていた。
彼と恋人同士になることを、いつも夢見ていた。
そんな彼に告白しようと決意したのが、その年のバレンタインデー。
私は放課後、勇気を出して図書室に彼を呼び出した。
「松嶋、話ってなんだ?」
いつも遠くにいた服部くんが、今目の前にいる。
それだけで、もうドキドキと私の心臓が鳴っていた。
前の晩に徹夜で作ったチョコレートを、彼の前に差し出した。
「――これを、受け取ってください…」
服部くんに、言ってしまった。
そのうえ顧問からも、一目置かれている存在だ。
服部くんを遠くから見つめているだけだったけれど、それでも私は幸せだった。
彼が、いつか私を見てくれると願っていた。
彼と恋人同士になることを、いつも夢見ていた。
そんな彼に告白しようと決意したのが、その年のバレンタインデー。
私は放課後、勇気を出して図書室に彼を呼び出した。
「松嶋、話ってなんだ?」
いつも遠くにいた服部くんが、今目の前にいる。
それだけで、もうドキドキと私の心臓が鳴っていた。
前の晩に徹夜で作ったチョコレートを、彼の前に差し出した。
「――これを、受け取ってください…」
服部くんに、言ってしまった。