崩壊家族
私は洋介に全てを話した。

洋介と再会するまでの全ての生活。

愛人の家に入り浸りの夫。

年齢があがるたびに反抗的になり、ついには家出をした娘。

学校でいじめられて不登校、やがてひきこもりになってしまった息子。

今日警察に行ったのは娘のこと。

みんなみんな、洋介に話した。

「――そうか…」

話し終えた私に、洋介は悲しそうな顔をした。

「さゆり、つらかったんだな。

1人で頑張ってたんだな」

そう言った後、洋介は私を抱きしめてくれた。
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