崩壊家族
自室のドアの前に、いつものように菓子パンと紙パックのジュースが置かれていないことに気づいた。

「何だよ」

昨日の夕方はちゃんと置いてあったって言うのに。

そう言えば母親のヤツ、昨日の夕方に出かけて行って以来帰ってないな。

久しぶりに部屋から出る。

「まぶし…」

久しぶりに太陽の日差しを浴びた。

ずーっと部屋にひきこもりっきりだったからな。

なんて思いながら冷蔵庫を開けると、たくさんの菓子パンと紙パックのジュースがあった。

それを全部部屋に持って行く。

当分、食料には困らないな。

そう思いながら、俺はサンドイッチを口に入れた。
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