あたしとおれ
 そう言って戻ってきたあいつの手には、緑の草が丸められていた。

「即席だけど、今はこれで我慢して。これクローバーだから、縁起良さそうじゃない?」

 そう言いながら、おれの指にクローバーを指輪の形にして、はめていく。

「よしっ。えーっと、結婚式ってどんな感じだったっ?」

「自分が言い出したんだから、しっかりしてくれよ。」
< 91 / 100 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop