大好きな君へ言いたいこと。


「うわっ!負けた…。」

俺が最後まで残った。

バツゲーム…。
どーせ手を繋ぐくらいだろ?

「じゃあさ、告白な♪」

一番最初に抜けたやつが言う。

「…は?」

意味わかんねぇ…。

「蒼空でいいんじゃね?
あいつと優輝仲良いし冗談通じるだろ」

は!?
しかもなんで蒼空!?
確かこのメンバーにも…。

やっぱり…。

魁(かい)が俺を睨んでいた。
こいつは蒼空と昔から仲がいい。
しかも蒼空が好きならしい…。


「蒼空はちょっと…。」

俺が嫌がると
魁は目をきらめかせながら
その瞳で『ありがとう』と訴えてきた。

けど…。

「蒼空じゃいかん理由でもあんの?」

「魁が蒼空の事が好きだから」
なんて
口が避けても言えない。

だから…

「いや……。ない…。」

としか言えなかった。

魁は
「しょうがないよ…。
けど、ちゃんと嘘って言いなよ?」
と言ってくれた。


だから
俺は夜、蒼空にメールをした。


“俺、蒼空の事が好きなんだ。”


すぐに返事はきた。

“え!?どういうこと?


バカやん!
騙されてるなんて知らないで…。

ちょっとからかってやろう♪

“そのままの意味だよ”

絵文字なんか付けたらバレてしまいそうで
付けてはいない。

返事は…。

“ごめん。
優輝の事そういう風に見たことなかった…。
優輝の気持ち嬉しいけど優輝は私にとっては大切な友達なんだ。
ごめん”


真面目だな。
なんか
騙したらいけない感じだったんだ…。蒼空は。

そろそろ嘘だって教えようかな?

“ごめんってなんだよ( ̄∀ ̄)
ラブスマで負けたから言っただけだから気にすんな☆”

俺はメールの送信中の画面を確認して携帯を閉じた。


あの後、俺はなぜか寝てた。
だから
気づいたら朝だった。

しかも
メールが送れてなかった。

昨日
ちゃんと確認しなかったからだ…。

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