大好きな君へ言いたいこと。


まぁ、いいか…。
今日、学校だし
後からで。


「おはよ」

俺は拓海と蒼空といつも待ち合わせをしているとこに行った。

蒼空はもう来ていた。

俺は蒼空の背中に話しかける。

「……。」

やっぱりな…。
気まずいよな。

「あのさ、昨日のメールの事だけどさ…」

蒼空の肩がビクッと跳ねた。

「あれ…」

そう言おうとしたとき拓海が来た。

「おはょ」

蒼空はその声を聞いたとたんに
笑顔で振り返り拓海の方へ走っていってしまった。

振り返り際に目があったけど
俺は反らしてしまった。
だって
蒼空が悲しそうな目をしてたから…。


『ごめん…。』

俺は、前を拓海と歩く蒼空の背中に向かって
言おうと思ったけど
言えなくて、
心の中で呟いた。


この日、俺達は一言も喋りあわなかった。

聞いた話によると
蒼空はあれが嘘だって知ったらしい。


この出来事らへんから俺達は気まずいふいんきになって
うまく話せなくなった。


あの日に戻ってちゃんと伝えたい。
あの時の俺の気持ちを……。

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