大好きな君へ言いたいこと。
【優輝side】
「ね?」
郁が蒼空に話をふる。
「え、?あ、うん」
蒼空絶対に聞いてなかっただろ。
けど…
あの焦り様半端ないし…。
「ぁ、僕ん家だ。」
郁の家の近くを通りかかると
「バイバイッ♪」と、言って
郁が家の方へと走っていった。
蒼空も
「お前うるさい。」
って突っ込みたいくらい大きな声で「またね!」と叫んでた。
「なぁ、蒼空。」
不意に話しかけてみた。
「ん?」
「なんか、あった?」
俺は、今日ずっと気になってたことを聞いた。
「…な、なにも…ないよ?」
なんかおかしい。
「誰にも言わないから。」
俺がそう言うと蒼空が顔を歪めた。
「ほんとに…誰にも言わない?」
「うん。」
俺がそう言うと蒼空は話し出した。
― 嶺に告白された。 ―
その言葉を蒼空が口にしたとき
俺の世界は一瞬止まった。