僕だって、男なんだよ…
ある日、彼女はおかしくなりかけていた。

彼氏は、いわゆるメンヘラってやつだった。

彼氏が、「死ぬ」と言って、
連絡をたったらしい…
彼女は心配して、警察を呼んだ。
本気で死ぬやつに、「死ぬ」なんて
言うやつなんかいないと僕は思った。
案の定、彼氏は何事もなかったように、
家にいたらしい。
そういえば、リストカットしたり、
ピアスやら、タトゥーの入った彼氏だったっけ。
まぁ、そんな事はどうでもいい。
僕は、不謹慎な話、彼氏が死ねばいいとさえ思った。
そうすれば、彼女は僕のものになるんじゃないか…
いや、余計忘れられなくなってしまうか…


とりとめのない事が、頭の中でグルグル浮かんだ。


僕は、彼女の話をただ聞いた。

そんな事があっても、
僕と話す彼女はいつも明るかったし、
笑っていた。



「アラタと話すと落ち着くよ。
毎日寝る時にはなしたいもん。
アラタと話ながら寝たい(笑)」



なら、どうして、僕じゃないんだ。



僕はただ彼女が心配だった。





< 5 / 16 >

この作品をシェア

pagetop