キレイをつくる保健室

トラブルはそんな中、また起こった。

保健室であたしたちは、いつものようにキレイになるための、レッスンをしてた。

塚田は軽い体操。

下川くんは、ナミのメイクにつきっきり。

あたしは保健室の仕事をしながら、メイク指導。

でもこのところ、ナミは自分でキレイにメイクアップできている。

下川くんがセンスがいいので、ちょっと変わった個性的なメイクも試している。

そうやって、あたしたちは、それぞれの時間を楽しんでいたの。




異変は、昼休みの時間に起こった。


なんだか、けむ臭い。

何かが焦げているような、匂いだ。くさい……。


あたしは様子を見るために保健室を出た。



「ゆり先生?」

たずねるナミに告げる。


「様子見てくるだけだから。塚田先生と下川くんと、一緒にいなさい」
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