キレイをつくる保健室
あたしと下山くんを背負った塚田センセが校庭に出たとき、消防車のサイレンが響き渡っていた。
「あ!花崎さん、だいじょうぶ~?あれ、下川くんも?」
クラスメイトと校庭で出会ったとき、ホッとして座り込んだ。
「担任に、花崎さんと下川くん、いたって言ってくるね~~」
能天気なクラスメイトを見送って、あたしは下川くんを下ろした塚田センセと目を合わす。
「痛いところは、ないか?目とか鼻とか」
「大丈夫です」
怖かったけど、センセイがいたから心強かったよ。
あたしは、ぐったりしている下川くんの頬をたたいた。
「下川くん!起きて!」