キレイをつくる保健室
ゆり先生はオシャレなパープルの帽子をかぶり、同色の鮮やかなワンピースを着ていた。
……にしても、ベンツ!?
お嬢様なんだ~。執事とか言ってたもんな。
噂では聞いていたけど、本当にすごい金持ちのお嬢様なんだ。
そんな人のお宅に伺うなんて、ますます、気が重くなってきた。
あたしは、ノロノロと高台に向かう。
林道を抜けて堂々とした門が見えてくる。
ゆり先生んちって、
王族……?
それとも貴族?
宮殿みたく、でっかくて立派な屋敷。