キレイをつくる保健室
インターホンを押すとカメラであたしを確認したあとに、
「どうぞ」
黒くて背の高い門が自動的に両側に開いた。
門の先は何百メートルもある車が通ることができる道が続く。
……ボンビーのあたしにはみじめな道だわ。
道の両側にはバラが満開。
珍しい黄緑色のバラまである。
すごい量のバラなんだけど、種類の多さに美しいというより迫力ある。
家がまたすごかった。どこかの王室の王宮みたく、要人を護るガードマンが立っている。そうして家の前だけだと全貌が全くわからないくらい大きい。
これって……。
『雨宮』と表札はあるけど。
家?
城みたいですが……。