キレイをつくる保健室

「誤解しないでください」

ヒロは、美しいブルーの瞳を潤ませた。


「あなたはキレイになる素質を充分におもちなのです」

「は?」

そ、そしつ?


「ですからブスのまねをしてはいけないのですよ」


「……ブスのまね?」


「ええ、まわりのブスたちのまねをしては、いけませんね」


……まわりのブス?


あたしよりもブスって少ないと思うけれど。

その時。

ドアが開いて、聞きなれた声がした。


「たしかに、ナミのまわりはブスばっかしですわ」


現われたのは、ゆり先生だ。


「待たせたわね、ヒロ、ナミ」

もう。


どうなってんの?
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