キレイをつくる保健室

『ヒロのファンクラブ』

【花崎ナミside】

保健室でのレッスンは3週目に入った。


あたしは、自分でお風呂から出たあと、リンパマッサージをするようになった。


それで気づいたのか、顔のむくみ。


顔のむくみに気づいたとき、ゆり先生に相談した。


「顔もむくむのよね」


ゆり先生は当然(とうぜん)よ、そう笑った。


ゆり先生は小顔(こがお)だ。

なんて小さい顔なんだろう。


「顔の半分くらい脂肪なんじゃない」


指で押し上げると、奥のほうにゴリゴリした固まりがある。


「あ、それはセルライト」

「せるらいと?」


「ドンドン固くなるわよ、そのまんまじゃ」


「やだ、やだ先生、どうしよう」



ゆり先生は顔のマッサージクリームを取り出した。


「ようやく基礎(きそ)の手入れをする気持ちになってくれたみたいね」


あたしの顔。


デカイ、のっぺりしてる、糸みたいな目、太い眉(まゆ)


「ナミ、少しずつ顔をキレイにそうじしましょう」


「そうじ?」


顔なら毎日洗ってるよ?
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