キレイをつくる保健室

「ゆり先生、じゃね」


クルリと振り返り、手をふる、人なつっこいとこは、ナミの美点。


「あああ、花崎ナミ、改造したい!!」

思わずあたし、叫んじゃう。


磨けばかならず光る素材っていうの?



ふっふっふっふ……。



ーーーようし!


……花崎ナミ、ぜったいに

ぜったいに、このゆり先生が、キレイに改造してみせるわよ!



このゆり先生が絶対にあなたを美しく

キレイな女にしてみせるわ。



とびきりの美女にね。




見てなさい!!!


あたしは校門で腰に手、片足を前に出し、ポーズをとる。


「今日も先生、スカートみじかいっすね……」


男子たちが校門を通るたびに、あたしの美足(びあし)に見とれている。


ほら、男たちの目をくぎ付けにするのが、美女の宿命。


キレイでいるには美しいものを見ないとね。



あたしは汚いものは許せないの!


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