キレイをつくる保健室

「シャワーは風呂じゃないでしょ!」


あたしが一喝(いっかつ)するとナミは笑った。


お?


なかなか使える女の武器を持ってるんだ。


笑顔はなかなかに可愛い。

あたしは、コホンと咳をして、ナミにきいた。


「夜ねるとき、足が冷えることはない?」

「えー、なんでわかるの」

そりゃ分かるだろう。


ナミの足にふれると氷みたいに固くて冷たい。


ナミは、じぶんの身体が冷えているという自覚(じかく)がないみたい。


こうなったら……。






< 9 / 210 >

この作品をシェア

pagetop