あなただけ

「は、春登!?・・・どうしたの?」


「・・・恵の前で呼び捨てはしない方が良いかもね。


俺も、笑美さんって言うからさ。」


私の腕を放して、歩きだす春登。全然笑わずに真面目な顔で言われた。


別に、呼び捨てをしても良いんじゃないの?





私は、この時の恵の気持ちを考えてなかった。


春登の言ったことの意味が理解できずに、教室へ向かった。

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