あなただけ
それからの時間は、あっという間だった。
気づいたら、体育会前日の放課後。
これから帰って、明日に備えて寝ようと思った時。
「笑美さん!」
「あ、春登くん。」
「ちょっと時間ある?」
「うん。あるけど、恵は?」
「あいつは、明日の準備で忙しいんじゃないかな。
先に帰ってくれってさ。で、帰る前に時間ちょうだい?」
「うん。全然良いよ。」
「じゃぁ、屋上でも行かない?夕焼けキレイだったよ?」
「ホント!?じゃぁ屋上行こっか。」
そして、私と春登は屋上へ向かった。