あなただけ

神様・・・意地悪なんですか？もう私に、意地悪しないで？


「・・・え？」


「春登にも言われたんやろ？」


言われた、とは言えなかった。信じられなくて。


まだ私は、恵の言葉が信じられなくて。


「聞いてるよな？笑美？」


「え！？あ、聞いてるよ・・・。」


「あの騎馬戦練習終わったときな、あいつ俺に言うてきてん。


多分、これは言われてないはずやから言うけど。俺な


あいつに、笑美のこと好きなんは恵だけとちゃうからって


言われてん。」


「関西弁で？」


「ちゃうわ！ちゃんと言うてたけど、俺が話すとこうなんねん。」


「そっか。」


思わず笑いがこみ上げて来て。涙の跡が残った私の頬を温かい


何かが触れた。その温かい何かは・・・。