あなただけ
あ、じゃぁ私もお子様か。


だから、たかがデート、されどデートで


ワクワクしてるんだけど。


それなのに、まだ早いだなんて。


デートの一つや二つ・・・いや、一つで良いわ。


それぐらい、今の私たちにはできるはずなのに。


ふと、恵の方を向いて見るとそこには恵がいなくて。


今まで一緒に歩いていたのに。


後ろを振り向くと、恵が茫然と立っていた。


目をパチパチさせながら、何か言いたげに


私の方を向いたまま。


「恵?どうかしたの?」


「笑美。今までデートの話しててん?」


「そうだよ?それ以外に何があるの?」


「そ、そやな。何もないわな!


すまん。俺、デートの話やと思ってへんかった。


違うこと考えてて。」
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