あなただけ
このキーホルダーが買いたくて今までずっと待ち続けた。


「こんなん、ホンマに信じてるん?」


「信じてるよ!恵は信じてくれないの?」


「正直、普段の俺やったら信じてへんし


こんなクマ欲しいとも思わへん。」


私の心はすごく傷ついた。


恵にそんなことを言われるなんて思わなかったから。


恵なら、お揃いで買ってくれると思ったのに。


「でも」


残念がって、肩を落としていた私に恵が言ってくれた。


「それはあくまでも、普段の俺やったらやで?


今は、普段の俺やないからな。それに俺、笑美と同じもの


持ってへんやん?せやから、メッチャ嬉しい。」
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