あなただけ
なかなか理解ができなくて、やっと分かった時には


恵はキーホルダーを持ってレジに向かおうとしていた。


「恵?いいの?」


「当り前やん。恋人通しなんやもん。


幸せに恵まれたいし。まあ、今も充分幸せなんやけど。」


「じゃぁ、その幸せを二人で包み込も?」


「おう。ほな、決定な。」


そして、恵の手に握られた二つのクマのキーホルダーは


私と恵の元へ一つづつ分けられた。


「恵、ありがと。私学校のかばんに付けるね?」


「笑美、携帯持ってへんの?」


「あ、うん。まだ買ってもらってないだけ。


そろそろ買ってもらおうかなって。」


「俺、携帯にこのキーホルダー付ける。


笑美も携帯買ったら携帯に付けてや!」


「わかった!絶対そうする!」
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