あなただけ
声がしたのは、ドアの方からだった。
そこにあったのは、愛しいあなたの姿。
「恵。来てくれたんだね。」
「行くって言うたやろ。あと、一時間やな。」
「うん。手術、久しぶりだな。
でも、こんなに緊張したのは初めてかも。」
「なんでなん?今まで緊張とか不安とかなかったん?」
「あったよ。でも、そこまで気にしなかったかな。
あの時は、どうせ生きてても一人だし
死んでも一人だから、結局どこにいても
私が、ひとりぼっちなことには変わりないって思ってたから。」
「そうか。・・・今は」
「一人じゃないんだよね、私?」
「当り前やろ。俺がおる。まぁ、春登もな。」
そう、今は一人じゃない。
そこにあったのは、愛しいあなたの姿。
「恵。来てくれたんだね。」
「行くって言うたやろ。あと、一時間やな。」
「うん。手術、久しぶりだな。
でも、こんなに緊張したのは初めてかも。」
「なんでなん?今まで緊張とか不安とかなかったん?」
「あったよ。でも、そこまで気にしなかったかな。
あの時は、どうせ生きてても一人だし
死んでも一人だから、結局どこにいても
私が、ひとりぼっちなことには変わりないって思ってたから。」
「そうか。・・・今は」
「一人じゃないんだよね、私?」
「当り前やろ。俺がおる。まぁ、春登もな。」
そう、今は一人じゃない。