あなただけ
「そんなこと、俺がさせへん!」


恵の声が少し震えているような気がした。


恵の方を見ると、恵の目には


うっすらと涙が浮かんでいた。


「笑美は死んだりせぇへん!


俺が護るんや!」


「・・・何でよ!私の方が恵のこと


大好きなのに!こんな女のどこがいいのよ!」


「こんな女とか言うなや!笑美は誰より


可愛くてキレイや!」


キレイ・・・?私が?


「どこがよ!どこがキレイなのよ!」
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